家を新築なされる皆様へ
いよいよこれから念願であった我が家の新築工事が始まるという方々がご覧になることでしょうが、家を建てるという事は大きな喜びであるとともに、生涯の一大事業であり心身にとっても大変なことであります。主人をはじめご家族一家がこれからも健康で幸福に過ごせるように、地鎮祭から始まる神祭りがあるのです。
いかはこれから先の神事について、神々の御加護を願いながら真心をもって執り行って頂きたく慣例も加えて記しますので、ご参考にされてください。
Q、地鎮祭とはなんですか?
A、地鎮祭(じちんさい)とは、建物の新築や土木工事の起工の際などに、その土地の神様をまつり、工事の無事な進行・完了と土地・建造物が、末永く安全かつ堅固であることを祈願するためにおこなわれる祭りです。
Q、何を祈るものですか?
A、土地を清め鎮める祈りです。加えて別次元のところで以下のお願いをするという意味合いもあります。それは「大地はすべて神々のうしわきますところでありその一部をお借りしてこれから生活をさせていただく」という謙虚・感謝を伝え願うという事です。
Q、どのような神様に祈願するのですか?
A、国土の守護神である大地主神(おおとこぬしのかみ)と、その地域の神様である産土神(うぶすなのかみ)、またはその土地の神々をご祈祷する場所にお迎えしてご祈願します。
Q、地鎮祭の流れはどのようにおこなわれますか?
A、地域により多少の違いはあるのですが、おもに三つの行事がおこなわれます。
一つ目は祓(はら)いの行事であり、四方祓(はら)いの儀と称して、祭場の四方の敷地を大麻で祓(はら)ったり、半紙と麻を切って作った切麻(きりぬさ)などを撒(ま)き、祓い清めます。
二つ目は起工の行事であり、刈初(かりそめ)の儀、穿初(うがちぞめ)の儀、地曳(じびき)の儀と称して、施主・施工者が鎌、鍬(くわ)、鍬(すき)などにより、草を刈り、地を掘る所作(しょさ)をおこない、神様に工事の開始を奉告します。
三つ目は玉串拝礼(たまぐしはいれい)の儀といって、神様に敬意を表し、かつ神威を受けるために祈念をこめて捧げるものです。玉串は神前にお供えするものとして、米・酒・魚・野菜・果物・塩・水等の神饌(しんせん)と同様の意味があると考えられています。しかし、神饌(しんせん)と異なる点は、玉串拝礼という形で自らの気持ちをこめて供え、お参りをするという点です。土地の神々に敬意をはらい、使用の許しを得て、工事の安全と生活の平安を祈願するという祭りの意味は、まさに日本人の生活習慣における伝統や信仰に基づいたものといえます。
Q、地鎮祭に用いられる鎮物とは何か教えてください?
A、鎮物(しずめもの)は、鉄板によって作られた人形(ひとがた)や刀、矛、盾、また石やガラスの玉などを木箱に入れたものです。鎮物(しずめもの)に人形(ひとがた)が用いられることは、古く建築や築堰などの難工事にあたり、一部で土地や川の神々を鎮めるためにおこなわれていた人柱の儀礼が形式化したとの説があります。また、刀などの武具や鏡、玉は御神宝として考えられていたことによるものです。
Q、神社に収める料金はどのくらいですか?
A、地域の慣習により異なりますが、当磯良神社では3万円~3万5千円です。